一期一会というけれど

つい先日のことです。ツイッターに思いがけない方から返信をいただきました。目

数年前に閉鎖されてしまったyahooブログのお友達で、ブログの閉鎖とともに音信不通になっていた方です。その頃のブロ友さんたちは、ごく一部の方を除いては、みんなどこかに散らばって行かれ、一期一会だなと思っておりました。

偶然私を見つけて声をかけてくださったのは、夢さんとお呼びしていた「夢追い人」さんです。「セイラさん」と懐かしい呼び名で呼ばれ、当時の空気が一気に蘇ってきました。ご縁のある方とは、また繋がっていくようです。ニコニコ

 

彼はあれからまた一冊出版し、この三月にもう一冊、新作を出すとのことです。夢を追い続けているんだなぁと、嬉しくなりました。さっそく彼の著書「遍路で辿るもう一つの伊豆」を購入し、Amazonにレビューを書かせていただきました。新作は「伊豆で宇宙の平和を願う」だそうです。

 

夢さんからは、私の「時鳥たちの宴」に次のようなご感想をいただきました。

 

本書を読んでいると直木賞を受賞した「青春デンデケデンデケ」が思い浮かびました。どちらも青春を題材にしており、読者はまぶしいばかりの青春を羨むが、主人公達はそのような実感はなく、悩み、苦しんでいるのに、どこが眩しいんだ、と主張している部分が共通していると感じました。

作者は、人の心のひだを、文章を使ってキャンバスに描き出そうとする画家を想起させます。しかも右手と左手を交互に使い分けて作品を描いている。

そして、時に、描いている作者自身がその中に登場する。しかし、それは実際の作者ではない。作者は作者にしか分からない方法で作品に登場している。どこに自身の実体験を投影させているのだろう? と、読者が描かれた絵の中に作者の姿を探しているのを、作者が楽しんでいる様子が目に浮かびます。

 

う~ん、夢さん、なかなか視点が鋭いではありませんか。笑

そうですね、作品は作者の投影ですからね。登場人物の誰かということではなく、あらゆるところに密かに登場している、と私自身も思います。

貴重なご感想を、ありがとうございました。 ショートケーキコーヒー

これを機に、また繋がったご縁を大事にしていきたいと思います。

 

限定販売の「時鳥たちの宴」は、出版社に、あと二十数冊を残すばかりとなりました。興味を持っていただけましたら、ぜひAmazonでお買い求めください。

 

内容紹介

ある日、三十歳になっている宮川遥のもとに、友人の大海豊から手紙が届きました。

遥は、大学時代に浮橋邸で催された「平安の宴」を思い出し、胸が小さく疼きます。あの七日月夜に、どこからか現れて、暗い竹林をさまよっていた黄色い蛍火……。その、魂を誘うような光の舞いを脳裏に浮かべてうるうちに、遥の意識は遠ざかり、記憶の奥に広がる、甘やかで異質な風の吹く世界へと引き込まれていきます。

そこは、国文学科の浮橋ゼミ。そこに集った若者たちに訪れた恋は、彼らに何を見せ、どんな痕跡を残したのか? そして、恋と愛のゆくえは?

青春純愛物語ではなく、男と女のドロドロ劇場でもない、一味違った恋愛小説です。