2017-01-01から1年間の記事一覧

小説の森で - 5.小説という芸術

さて、今回は、小説という芸術の特性について確認しておこう。 小説という芸術の最も大きな特徴は、文字(言葉)という媒体を介さなければ、 どんな感覚も刺激されないということだろう。文字や言葉を知らない人にとって は、その時点ですでに享受できない芸…

お礼&残念なお知らせ

出版が遅れていた「青い鳥のロンド」ですが、予約数が100冊を超え、やっと印 刷に回ることになりました。予約してくださった皆様、応援してくださった皆様、 ほんとうに、ありがとうございました。皆様のお蔭、感謝、感謝、です。 ところで、一つお詫びし…

小説の森で - 4.芸術であるということ

小説を芸術の一種であると初めに宣言したのは坪内逍遥。以来、純文学と呼ばれ る小説には今日までずっと芸術性というものが要求されている。そも、芸術が芸術 である資格とは何なのか? それは、「作品そのものとしては現されていない何かが鑑賞者の内に感覚…

小説の森で - 3.読み物と文学の境界

純文学小説、大衆小説、中間小説、歴史小説、ノンフィクション小説、推理小説、 探偵小説、SF小説、ファンタジー小説、恋愛小説、冒険小説、童話小説、大人 向け童話小説、ライトノベル・・・・実に多くの小説らしきものが氾濫している現 代。この中で、純…

小説の森で - 2.文学としての小説

さて、天下の最高学府の堂々たる文学士・坪内逍遥様が、人情世態などを描く という庶民小説に手を染めた時、世間の驚きはいかほどだっただろうと想像す ると面白い。文化とは常に、旧来の常識(思い込み)を打ち破って進化するも のだという好例だろう。 逍…

小説の森で - 1.異形の森

文学の樹を探し求めて、小説の森に迷い込んでしまってから、早、12年が経 とうとしている。この森はなんと深いのだろう。直立した木に、くねった木、ご つごつした木や、つるつるした木、スリムに佇む木もあれば、繁り放題の木もあ って、その上この世なら…

変化

きょうは暖かい日でした。というより、暑かった。いつもと同じだけ着ていたら、暑くなって脱いでしまいました。 季節が急に進んだように見える日、他の人はどう感じるのでしょうか。 私は、なんだか焦りに似た感覚に見舞 われます。 まだまだ元のところに留…

太陽が暖かい

そんなに時が経ったような気もしないのに、前回の記事UPからずいぶん間が開いてしまっていました。きっと、心がどうかしていたからでしょうね。 時は容赦なく過ぎていくものですね。 この間に二度、雪が降りましたが、今年の雪には歓喜ではなく憂愁を感じ…

春よ来い

明けましておめでとうございます。 年末年始の喧騒が終わって、主婦のセイラにとっては、今がようやく正月休みと いったところです。まっさらなカレンダーを前に、ゆっくりと今年の計画を書き 込む楽しさ。いつも計画どおりにはいかないのですけれどね。 今…