夏の間、シャワーのように降り注いでいた蝉たちの声もすっかり密やかに
なり、わずかにつくつくぼうしの声が残るのみとなりました。日差しが和らぎ
涼風が吹いています。もうすっかり秋ですね。言葉の森に籠って過ごした
私の暑い夏は終わりです。
さあ、セイラ再始動の時。
夕方のコーヒーブレイクに短歌らしきものが二つばかり浮かびましたので、
まずそれを載せてみます。
涼風に 何を恋ふるや つくつくぼうし 珈琲の香の 燻る夕暮れ
故知らず つくつくぼうしの声聞けば コーヒーの香の 沁みる夕暮れ
自分で創ってみて思うのは、俳句形式が点景になりやすいのに比べ、僅
か14文字多くなるだけですが、短歌形式は叙情になりやすいなあという
ことです。表現の形式と表現されるものとの関係は、密接不可分だという
ことですね。