これが「青い鳥のロンド」です

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           あなたは青い鳥が見えますか?

 

               「一番好きだった人と、幸せの奪い合いをしている」        菜摘子

       「心の震えは何物にも代え難いわ。ああ、生きているって思う」  百音

       「他の人たちにも何か不幸があったらいいのに……」        夢子

       「何だかんだ言っても、私たちはそれでも勝ち組なのよね」     翔子

       「オマエは空っぽだって、喉の奥から嫌な声を出して笑うの」      麗

       「フッ、フッ、夢は掴んだとたんに消えてなくなるシャボン玉」 栄の魔女

           「暗闇の中で、君と僕のことを想って泣いた」                   護 

 
 

 前記事で「あとがき」をご紹介しています。あわせてご覧ください。ただ今、予約受付中

 

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緋野晴子の3作目です。ぜひ、お読みになってみてください。

近刊「青い鳥のロンド」のご紹介

緋野晴子の新作 「青い鳥のロンド」 が近々発売の予定です。
きょうはその中の「あとがき」を掲載しますので、内容をご想像ください。
 
 
            ***** 「青い鳥のロンド」 あとがき ***** 
 
 
 この地に人類が誕生してから今日まで、人々はより幸福な生活を求めて長い旅をしてきました。けれその旅の過程はけっして平坦なものではなく、紆余曲折、迷走を繰り返してきたと言っても過言ではいかもしれません。
私たちは今、いったいどれくらい幸せになったのでしょうか? 
 
 国力をはかる指標として、GDPと並んで、ブータン発祥のGNH(国民総幸福量)が取り上げられようになり、国連では毎年、世界幸福度ランキングが発表されています。それによると、2015年における日本の順位は46位で、経済指標であるGDPの3位に比べると、はるかに低いことが分かります。ちなみに上位5位を占めているのは、スイス・アイスラン
ド・デンマークノルウェー・カナダです。
 
 また一方で、日本の自殺者は年間24000人以上(世界18位・高所得国では4位)という調査もあり、先進国と呼ばれる国に住んでいるにしては、残念ながら、日本人の幸福度はけっして高くないのが現状のようです。
 
 先進国間の比較では、女性の社会進出の低さが目立ち、そのため日本は今、男女共同参画会を目指そうとしています。それは目標としては、一見いいように見えます。しかし、問題は中身です。実際には、女性の就労や正社員化を促すことと、女性管理職の数を単純に増やすことのみに向かっていて、そこに大きな疑問符をつけざるを得ません。
 働く女性や管理職に就く女性が増えれば、それで私たちは文化国家としてほんとうに幸せに近づくのでしょうか?
 
幸福感に関する調査の一つとして、世界価値観調査というものがあります。それによると、女性の社進出が遅れていると言われる日本で、女性のほうが男性よりも幸福感が高いという結果が出ているのです。しかもその男女差は世界一だそうで、それには私も驚かされました。
 さらに細かく見ると、正規雇用男性の幸福感が世界の中でかなり低く、そこに職業の種類による違いは見られませんでした。そしてそれ以上に低いのが、正規雇用女性の幸福感です。専門職と自営業を除いては、最も低いという結果が出ています。
 
 こう眺めてみますと、私たちが真に幸福に向かっていくには、単に女性を社会に押し出せばいいという問題ではないことが見えてきます。また、外的要因から見た幸福度と、個人の感じる幸福感にもずれがあることが分かります。私たちは立ち止まって、人間にとって幸福とはいったいどういうものなのかを、各人がもっと考えてみる必要があるのではないでしょうか?
 
 私はこの小説を書くことを通して、国民総幸福量の検査項目では詳らかにできない、そういう社会的固定観念の中には収まりきらない、もっと根本的な幸福の姿の追究を試みました。
  青い鳥のほんとうの姿を知ることが、長い間、私自身の課題となっていましたが、それは難しいテーで、考えれば考えるほど、答えは闇の奥に遠のいていくようでした。ようやく答えらしきものの姿がぼんやり見え始めたと思っても、それを小説の中に書き留めようとしてみると、答えはまた、奇しくも茫洋と闇の中に帰散していくばかりです。
  それでも飽かず、登場人物たちとともに答えを探し求める心の旅をしているうちに、どうやら、幸福のための三種の神器と呼べそうなものに辿り着きました。やっとそれらしいものの姿が見えたのです。
 
 ところで読者の皆様は、この小説の中から、私の見た三種の神器と同じものを発見されるでしょうか? いいえ、私はそうは思いません。皆様がどんな青い鳥の姿を見つけられるか、それはおそらく、各人各様であろうと、著者の私は想像します。
 例えば、小説に登場する夢子さんを、ほんとうは幸せではないのに、幸せだと思いこもうとしている人だと見られる方もおられれば、否、彼女はほんとうに幸せなのだと思われる方もおられるでしょう。栄の魔女につい
ても、四人の女性たちについても、男性たちについても、様々な見方がなされることと思います。それでいいのです。そういうふうにこの小説の中を旅してください。その旅の過程を通して読者の皆様はきっと、ご自身の青い鳥の姿を心に描き出されることでしょう。
 
 ひょっとして、私の見た青い鳥の姿を、いっしょに眺めてくださる方がおられるかもしれません。そうであれば、それはそれで無上の喜びとするところではありますが、そうでなくとも構いません。この小説の中から青い鳥の様々な貌を探し出し、読者の皆様ご自身の幸福と、真に幸福な社会の探求のために、その踏み台としていただけましたら幸いです。
 
          *******************
 
 
以上、原文のままです。興味を持っていただけましたでしょうか。事情あって、発売前ですが、予約を集めています。理由は前記事をお読みください。
 
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 メジャーな賞を取っていないアマチュアの出版はほんとうに厳しいものですが、1000人の読者さんを目指して、なんとか3冊めまでやってきました。第2作めは、私の把握できました限りでは546人でした。まだまだ遠い道のりですが、頑張っています。この3作目が無事に出版できますよう、皆様のご支援お願い申し上げます。
 
 
                             ( 緋野晴子 拝 )

ピンチです! ほんとにもう、人生って。

10月・11月は、父の葬儀とお礼回り・相続等の手続・四十九日の準備・後始末・同窓会などで一気に過ぎてい

 きました。気がついてみれば、父の逝去からもう二か月になろうとしているのに、落ち着いて悲しんでいる暇もあ
 
りませんでした。相続の手続はまだ全部は済んでいません。
 
ところが、そうこうしている間に、私の気づかないところでも、重大な事態が発生していたのです。ほんとにもう、
 
人生って。
 
 
実は、父が亡くなったちょうどその頃、新作「青い鳥のロンド」を出版する予定になっていた出版社の編集長さん
 
が、おそらく過労からでしょう、体調に異変を生じ、入院されたのです。不幸中の幸い、一か月ほどの入院でなん
 
とか退院されたのですが、まだ健康上の問題は残しておられます。小さな出版社さんですので、編集長の入院・
 
不調は出版社の業務に大きな影響を及ぼすようです。
 
私の新作は、予定では今頃もう出版されているはずでしたが、ストップしたままです。ストップしているのは構い
 
ません。待つのには慣れていますから、編集長さんの体力の回復しだいで、ゆっくりやっていただけばいいので
 
す。
 
けれど、失礼を承知で書きますが、私には懸念があります。編集はもうおおかた済んでいて、最終チェックだけ
 
だと思いますし、表紙もとっくにできていました。ならばあとは印刷に回すだけ。つまり、その印刷が、緋野の出資
 
の少なさと編集長さんの健康不安のために動かなくなったのではないかと。
 
これは私のまったく勝手な(失礼な)想像ですが、ここまできて、この小説にかけたすべての努力が水泡に帰すの
 
ではないかという不安が拭えないのです。リトル・ガリヴァー社さんは、プロ未満の小説書きにとっては救世主の
 
ような存在です。原稿を気に入ってくだされば、他の出版社ではあり得ないほどの支援をしてくれます。私が今回
 
の小説に支払った費用も、おそらく印刷代にも十分回らなかったのではないでしょうか。もともと低い利益率で
 
頑張っておられたと思います。編集長ご自身も、宇田川守和のペンネームを持つ小説作家であり、こんど日本ペ
 
ンクラブの会員となることになりました。新人を発掘し育てることに情熱を傾けています。「沙羅と明日香の夏」出
 
版後の5年間に、いったい何度、叱咤・激励・アドバイスのお電話をいただいたことでしょうか? ほんとうに稀有
 
な出版社さんです。
 
 
そこでこのピンチに際し、私は必死に考えて自分にできることをすることにしました。私自身の本のためにも、こ
 
の出版社さんのためにも、出版前の予約を集めようと思います。予約があるということは、出版されれば、確実
 
に予約分の収入は入るということです。今回の予約分はすべて、編集長さんへのお見舞いとエールとします。
 
そんなことをして、次の出版費用はどうするの? と思われる方もあるかもしれません。でも、ご心配なく。次は賞
 
を取って、タダで出版してもらえばいいのですからね。
 
とにかく、今はこの一冊を出版することに全力を傾けます。
 
 
皆様にお願いします。「青い鳥のロンド」 本代(予約20%引き)+税+送料 = 1600円以内 です。
 
どうか、予約にご協力ください。 きょうはもう長くなってしまいますので、明日か、数日のうちには、「青い鳥のロ
 
ンド」に関する情報を掲載しようと思います。よろしくお願い致します。
 
ご予約いただけます方は、承認制にしてありますコメントで、お名前・〒・ご住所をお教えください。お言葉と住
 
所等のコメントは2つに分けていただき、こちらで確認しだい、住所等のほうは削除させていただきます。
 
それでも不安な方は、そうおっしゃってください。私のメルアドをお教えしますので、そちらにお願いします。
 
 
人生というのは、ほんとうに、ゆるくないものですね。一筋縄ではいきません。でも、負けるものかと思う私です。
 
 
                                               ( 緋野 晴子  拝 )
 
 

 

秋から冬へ・・・スケッチ5首

キッチンの窓の外に紗羅の木があります。私の大好きな木です。
この地に住み始めた時に苗を植え、それからずっと、辛い時も楽しい時も一緒に過ごしてきました。毎朝かならず眺める木です。
この木が一番始めに季節の移り変わりを教えてくれます。
もうずいぶん葉を落としてしまった沙羅の細い枝に、ツガイでしょうかスズメが二羽やってきて、寒いのでしょう、羽毛を立てて丸くなって寄り添っていました。
実は去年も同じ光景を見ました。可愛らしく微笑ましいお客様たちです。
ふだんは日にちのことなど意識せずに暮らしていますが、その光景を見て、はっと冬が近づいていることに気がつきました。

 秋から冬へ・・・・セイラのコレクションbookからスケッチを5首

    しんしんと 野は鎮まりて 閑かなり 氷雨に透けゆく 赤紅葉

    落ち葉掃く 箒投げ出し 丸まれり 木枯らし1号 笑ひて過ぎ行く

    北風に 背中押されて 駆け出せば 枯れ葉もカラカラ いっせいに来る

    二人して 静かに燗酒 酌み交わす オリオン煌く 木枯らしの夜

    南窓の 沙羅の小枝に まん丸く 雀二羽寄る きょうは立冬   

魂の1行詩というわけにはいきませんが、時々、こうした日常の愛しい瞬間を写真を撮るように書き留めています。あなたもいかがですか?

あり得ない。信じられない。

トランプ氏がクリントン氏を破って、大統領選に勝利しました。

まさかと思っていました。あってはならないことが起こりました。

民衆というものの、愚かさと恐ろしさを、まざまざと見せつけられたような思いです。

世界はどう動いていくのでしょうか。ますます読めなくなってきました。

目の前に暗雲が広がっていきます。

秋深し・・・魂の通う人のいる幸せ

私のブログの友人にセネカさんという方がみえます。先日、セネカさんのところでこんな句を見つけました。

    顔のない男独りの秋の暮 (セネカさん)

そうなのですね。と感じるところあり、

    顔のない女は風に舞う木の葉 (セイラ)

と、そっと寄り添ってみました。すると、良寛さんの句を引いて

    うらを見せおもてを見せて散るもみじ

と返してくださいました。やはりセネカさんは素敵な方です。


そういえば、セイラのコレクションb00kにこんな短歌もとってありました。
新聞の朝日歌壇に載っていた小平市の宮下さんという方の歌です。

    珈琲屋の珈琲煎る歌冴えしままたそがれ苦く秋の風吹く

お顔も知らず、お話したこともない方ですが、この歌を詠われた瞬間に私はお仲間を感じました。

人はみな孤独な魂の旅人。
それでも時に、その魂の触れ合える人がいる。その魂の触れ合える瞬間がある。  
これを幸せと呼ばずしてなんと言うでしょう。

幸せな秋がしんしんと深まってゆきます。

               ( 言の葉に心ぬくもる秋の暮  セイラ )

秋の陽の中で

  陽だまりに 小さき羽虫 来てあそぶ


久しぶりに秋らしい天気になりました。綺麗な陽がベランダから差し込んでい

ます。 向かいの家の外壁を覆っていた蔦の葉が枯れて窓が姿を現し、風が吹

くとカサカサと音をたてて揺れて、清涼な空気の中に、なにかもの悲しい雰囲

気を漂わせています。 そういえば博多にいた時のアパートも、いく筋もの

長い蔦に覆われていて、今ごろはカサカサどころかザワザワ~っと、雨のよう

な音をたてて揺れていましたっけ。


この秋は曇天つづきでお日様の光は貴重ですので、さっそく布団を干してシー

ツを洗いました。そこへ生協のお兄さんが荷を運んできてくれて、きょうの空

に負けない明るい声で何やかやと言葉を交わし合いましたら、いっそう爽やか

な気分になりました。

家事の手が空いてから、神社の御神木がやわらかい陽の中でわずかにさやいで

いるのを、ベランダの向こうに眺めながら少し上等なお茶をいただきました。

湯気のたつ飲み物が恋しくなる季節です。


こうした何でもない穏やかな日常が、どんなに有り難く豊かなものか、歳のせ

いでしょうか、しみじみと思われるようになったセイラです。